【コラム】年金分割
事務員:年金分割という言葉を聞くことがありますが、年金分割とは何ですか。
弁護士:年金分割とは、大まかに言えば、厚生年金の保険料の納付記録を分割する制度です。
事務員:按分割合(あんぶんわりあい)という言葉を聞いたことがあるのですが、離婚調停や訴訟では、どのような割合になるのですか。
弁護士:離婚調停や訴訟では、ほとんどの場合、按分割合は、0.5です。
事務員:公平に分けるということなのですね。
ところで、国民年金は、年金分割の対象となるのですか?
弁護士:国民年金は、年金分割の対象とはなりません。
事務員:婚姻期間中の旧共済年金は、年金分割の対象となるのですか。
弁護士:旧共済年金は、通常、年金分割の対象となります。
事務員:年金分割をするためには、当事者間で合意する必要があるのですか。
弁護士:合意分割と3号分割という制度があり、合意分割では、当事者間の合意または裁判手続により按分割合を定めたことが必要です。
事務員:調停で年金分割を合意した場合、特に年金分割についての手続は、不要ですか?
弁護士:年金分割の届出が必要です。
事務員:年金分割は、いつまでできるのですか。
弁護士:原則として、離婚後2年以内にする必要があります。
年金分割をできる期間が法律で定められていますので、注意してください。
事務員:年金分割は、制度を正しく理解して、届出まで忘れずに手続をする必要がありそうですね。