離婚、養育費について、新たな算定表が発表されました
離婚調停、離婚訴訟、婚姻費用分担調停などでは、養育費、婚姻費用の算出基準として、平成15年に算定表が公表され、広く用いられてきました。
最高裁判所は、令和元年12月23日、養育費、婚姻費用の新たな算出基準を公表しました。養育費・婚姻費用算定表は、最高裁判所のホームページでその内容を確認することができます。
新たな養育費・婚姻費用算定表は、従前用いられていた養育費・婚姻費用算定表に比べ、養育費、婚姻費用を増額する方向での改定となっていますが、年収などによっては、従前使用されていた算定表と変わらない場合もあります。新たな算定表の公表の背景には、ひとり親世帯の貧困率が高い状態にあるという社会的事実があると考えられます。
現在(令和2年1月)に係属している離婚訴訟、離婚調停、婚姻費用分担調停などは、現在の算定表をもとに、手続がすすめられていくと考えられます。
新たな養育費・婚姻費用算定表の公表前にすでに調停が成立している場合、調停で合意した養育費、婚姻費用の金額に新たな養育費・婚姻費用の算定表の公表がどのような影響を与えるかなど、今後の実務について、関心をもって、みていきたいと思います。
養育費、婚姻費用について、分からないことがありましたら、弁護士までご相談ください。