【コラム】婚姻費用分担の調停手続
民法は、夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する旨規定しています。
婚姻費用分担請求の調停手続きについて、私の経験に基づき、一般的な手続きの流れの概略を説明します。
まず、調停を申し立てることにより、調停手続が始まります。
調停の申し立てをすると、家庭裁判所から申立書等が相手方に送付されます。 |
その後、あらかじめ決められた日に家庭裁判所で調停期日が開催されます。
調停期日は、非公開です。調停期日においては、当事者の方は、調停委員に対して事情を説明したりします。一方の当事者の方が調停委員と話をしている間、通常、他方の当事者は調停室にはいません。当事者の方は、主張を書面にまとめて提出したり、書面による証拠を提出することもできます。
当事者間の話し合いの結果、当事者が合意に達すると、裁判官の面前で、合意の内容を確認し、調停が成立します。
調停が成立すると、調停調書が作成されます。
当事者間の話し合いが合意に達する見込みがないときには、通常、調停は不成立となります。調停が不成立になると、通常、審判手続に移行します。
審判手続きにおいては、通常、裁判所が、婚姻費用分担義務の存否、婚姻費用分担義務があるときには金額等を判断します。
婚姻費用の調停手続きについて、詳しくは、弁護士までご相談ください。