【コラム】慰謝料請求を受けた場合の対応①破綻の抗弁)
不倫(不貞行為)にもとづく慰謝料請求に対する反論等①破綻の抗弁)
不倫(不貞行為)があったことを根拠として、不倫(不貞行為)の相手方が慰謝料請求をされた場合、不貞行為があった当時、夫婦関係が破綻していた旨の反論がなされる場合があります。
最高裁判所の裁判例では、「甲の配偶者乙と第三者丙が肉体関係を持った場合において、甲と乙との婚姻関係がその当時既に破綻していたときは、特段の事情のない限り、丙は、甲に対して不法行為責任を負わないものと解するのが相当である。」旨判示したものがあります。 |
したがって、不貞行為を理由として慰謝料請求訴訟が提起された場合において、慰謝料請求を受けた側が、不貞行為があった当時、夫婦関係が破綻していた旨を主張し、その旨が立証できた場合、請求が棄却される場合があります。
それでは、どのような場合には、夫婦関係が破綻していたと認定されるのでしょうか。
私の個人的な経験からすれば、夫婦が同居している場合に、夫婦関係が破綻していたと認定されることは極めて少ないと思います。
また、別居の事実や別居期間は、夫婦関係の破綻の認定にあたり、重要な要素だと思います。
不倫(不貞行為)に基づく慰謝料請求を受けたときは、弁護士にご相談されてはいかがでしょうか。