配偶者が公務員の場合の離婚において、気をつけるべきポイント
はじめに
離婚にあたって問題となる主な点について、一般論として、
①離婚
②子供の親権
③慰謝料
④財産分与
⑤養育費
⑥年金分割
⑦面会交流
などがあります。
それでは、配偶者が公務員の場合、離婚の話をすすめていくにあたって、どのような点に気をつけたらよいのでしょうか。
ここでは、財産分与と年金分割についてとりあげます。
財産分与
財産分与とは
財産分与は、婚姻期間中に夫婦が形成した財産を離婚時に精算をする制度です。
財産分与の割合は、原則として、2分の1です。
婚姻中に相続によって取得した財産や、親族から贈与を受けた財産は、通常、財産分与の対象にはなりません。
退職金
公務員の場合、退職金制度があることが通常です。
退職金について、公務員の場合、明確な退職金制度となっていることが多く、将来、退職金を受け取ることができる蓋然性が高いと考えられますので、退職金が財産分与の対象となることが多いと考えられます。
共済貯金
公務員の場合、共済貯金などの制度に加入していることがあります。
共済貯金は、一般的な銀行預金と比べて利率が高いことが多いです。また、給与、賞与から控除して積み立てられていることが多いと思います。
財産分与を計算するにあたっては、配偶者が共済貯金に加入していないか、留意する必要があると思います。
その他
職域の信用組合が存在する場合がありますので、配偶者が職域の信用組合が存在する職場に勤務している場合、職域の信用組合の預金口座があるか否か、留意する必要があると思います。
年金分割
公務員には、従前、共済年金制度がありましたが、年金制度の一元化によって、共済年金は、厚生年金に統合されました。
公務員の配偶者と離婚する場合には、年金分割を検討する必要があると思います。
離婚の法律相談は、弁護士までご相談ください。
実際に、離婚の話を進めていく場合、当事者間で協議が整わないと、離婚調停の申し立てを検討する必要があると思います。
また、別居を開始し、相手方が生活費(婚姻費用)を任意に支払わない場合、婚姻費用分担調停の申し立てを検討する必要があると思います。
離婚について、わからないことがありましたら、弁護士までご相談ください。