離婚の協議をしているが、子の親権者をどちらとするかでもめている
はじめに
未成年の子がいる夫婦が離婚をする場合、子の親権者を父とするか、母とするか、決
める必要があります。
子の親権者が決まらないと、離婚が成立しません。
近頃、子の親権者を巡って、夫婦で対立するケースが少なくありません。
子の監護者指定、子の引き渡しの審判、保全処分
(1)離婚前に、子を監護していない親から、配偶者に対し、子の監護者指定の申し立て
の審判やその保全処分を申し立てる場合があります。子の申し立てと同時に、子の引き渡
しの審判やその保全処分を申し立てる場合もあります。
(2)子の監護者指定、子の引き渡しの審判、保全処分を申し立てる場合、弁護士を依頼
しないと、ご本人が書類を作成して家庭裁判所に提出し、期日にもご本人が出席しなけれ
ばなりません。弁護士に依頼すれば、弁護士がご依頼者の方と打ち合わせたうえで、書類を作成した
り、証拠を提出し、期日には、ご依頼者の方に同席します。
(3)子の監護者指定、子の引き渡しの審判、保全処分を申し立てられた場合、申し立て
た側には、弁護士が代理人としてついている場合が多いと思います。弁護士を依頼しない
と、ご本人が、期日に出席し、必要な書類を提出しなければなりません。弁護士を依頼すれば、弁護士がご依頼者の方と打ち合わせたうえで、書類を作成したり、証拠を提出し、期日には、ご依頼者の方に同席します。
離婚調停
離婚調停において、子の親権者について、夫婦間で対立するケースがあります。
離婚調停が成立するためには、当事者間の合意が必要であり、親権者を指定しないと
離婚に至らないので、子の親権者について、当事者間で合意に達しない場合には、通常、
調停は不成立になります。
弁護士を依頼しない場合、ご本人が期日に出席します。
弁護士を依頼した場合、弁護士が期日に同席します。主張書面、証拠の提出等が必要
な場合には、ご依頼者の方と弁護士が打ち合わせたうえで、弁護士が主張書面を作成した
り、裁判所に証拠を提出します。
離婚訴訟
(1)離婚訴訟を提起する場合、訴状を家庭裁判所に提出する必要があります。弁護士を依頼しない場合、ご依頼者の方が訴状を作成し、家庭裁判所に提出する必要があります。また、期日には、ご本人の方が出席する必要があります。判決に至る場合、尋問が行われることが通常です。
弁護士を依頼すれば、弁護士が訴状を作成し、家庭裁判所に提出します。裁判の期
日は、原則として、弁護士のみの出席で足ります。尋問については、弁護士がご依頼者の
方と打ち合わせをします。ご依頼者の方の主尋問は、弁護士とリハーサルのうえ、期日に
のぞみます。
(2)離婚訴訟を提起された場合、家庭裁判所からご自宅に訴状が届きます。離婚訴訟の原告には、弁護士が代理人に就任していることが多いと思います。弁護士を依頼しない場合、ご本人が答弁書を作成し、裁判所に提出する必要があります。また、期日にはご本人が出席し、準備書面や証拠を提出する場合、ご本人が書面を
作成し、どのような証拠を提出するか、決める必要があります。弁護士を依頼した場合、原則として、期日には、弁護士が出席します。また、弁護士がご依頼者の方と打ち合わせのうえ、答弁書や準備書面を作成し、どのような証拠を提出するか、検討します。ご依頼者の方の主尋問は、弁護士とリハーサルのうえ、期日にのぞみます。
まとめ
子の親権者について、当事者間で争いがある場合など、離婚について分からないこと
がありましたら、弁護士までご相談ください。